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クレイジーハヤト


試合が終わり、日もたってダメージも抜けたので
昨日は男二人で飲みに出かけた。

相手の名は、クレイジーハヤト(仮名)。
前の日記を見てる人は知ってるかもしれないが
奴と俺はロッキー仲間であり
ロッキーファイナルを一緒に見に行った間柄でもある。


独特な絵のセンスを持ち、俺は奴のセンスに嫉妬していたこともあった。
ああいうセンスは天性のものだ。
それを、クレイジーハヤトは持っていた。
今はまったく絵に関係ない仕事をしてはいるが
いずれ俺がビッグになったら、奴の才能を俺の元で使わせ
金をがっぽがっぽ儲けようかと思っている。


あの絵は真似できない貴重なものだ。
俺とはまったく別方向の絵ではあるが
・・・・なぜか俺も奴も、むちむちが好きでなぁ。


そういや、ちょっと飲みにいく前に俺のサイトを見せたのだが
ロッキーファンの奴は、ロヴィンのハイストン戦前のトレーニングシーンを
一目でロッキー4のパロだと見破って、ウケていた。







・・・わかる人には、わかるように描いたつもりだったが。

あと、なんか知らんがヨーコを気に入っていた。
何が気に入ったのだろう。
あの服装か?




・・・ともかく、俺はハヤトと飲みに行ったわけだ。

飲むと言ってもたいした話はしていない。

最近の出来事や、俺のボクシングに関しての出来事。
女、絵、仲間、その他もろもろ。
昨日ではないが、こいつとは6,7時間ぐらい飲んでたことがあった。

その時には、ドラゴンボールのことや、ほかのアニメの事。
魔女の宅急便の、キキの生理談議などもやった。
あいつはガキのころにしか、魔女宅をちゃんと見たことなかったので
そういうことには疎かったらしいが
いま考えてみると、思い当たる節があったらしい。

奴がしょこたんファンなのもわかった。
携帯のトップがしょこたんだという徹底ぶり。
・・・奴は、しょこたんに性的魅力を感じているのか?
判断するのは、もう少し調査をしてからだ。

ちなみに言っておくと、ハヤトは一般的にいうオタクではない。
外見は、いまどきのB系?みたいな感じだ。
俺には到底出来ない格好を、奴はつねにしている。
今回は仕事帰りで正装だったが。

ある意味オタクなのかもしれない。
俺とはレベルが違うがね。
・・・もちろん俺のほうが上さ。




まぁ、色々だらだら話ながら飲んでいたわけだ。
今回はそこまで酔う前に、店を出た。

酔う前に店を出たことに、とくに意味はない。
・・・しかし。
そこに意味が出来た。

ハヤト「・・・夜は、これからだ」

そうだ。
俺たちの夜は、始まったばかりだ。
俺は、奴と共に、夜の街へ繰り出すこととなった。


裏町。
そう呼んでいる。
飲み街の裏通りに、それはある。

ネオンの輝き。
見る人が見れば、それはナオンの輝きだろう。
ようするに、そういうことをするお店だ。

しかし、どうも俺は気分がのらなかった。
というのも、平日のせいかどうかはしらないが
あまり開いてる店がなかったのだ。


とりあえず近くは通ってみたが、めぼしい店はない。
あるのはヘルスやらマッサージやら・・・
どうせやるなら、俺は本番がいい。
というわけで、それをハヤトに伝えると

「そうか・・・じゃあ俺は、ちょっくらこのマッサージってのに行ってみるかな」

奴が目をつけたのは、いかにもなマッサージ店。
おそらく性感マッサージ、とでもいうものだろうか。

「じゃあ、今日はここでお別れだな」




・・・俺は、知らなかったんだ。
知っていれば、止めることが出来たのに。
この後奴の身に起きる出来事を



・・・・俺は、知らなかったんだ。






この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体とは一切関係ありません。









サタデーナイトフィーバー

土曜日、またクレイジーハヤトと飲みに行った。
こいつは、俺の友人である。
(過去の日記参照)
そのハヤトと、今日もまた飲みに出かけた・・・


・・・のだが。
この日の本当の目的は、飲みに行くことではなかった。
俺たちの本当の目的。
それは、夜の街。
歓楽街だ。


数日前・・・
・・・俺は、爪を丁寧に磨いでいた。
尖った部分。
ささくれ。
そういうものを、全て削り、そして磨いた。

女はまず爪を見る。
伸びすぎてると、痛いからだ。
不潔なのはもってのほか。

そういう意味もあり、俺は丹念に爪を整えた。



エビオス、亜鉛、マカ、ビタミンC、クエン酸、その他
そういうモノでドーピングもした。





今日のために。
この日のために、コンディションを合わせてきたのだ。








ハヤトは、酒を飲んでいた。
まるで、今日の目的を見失っているかのように。

「わずかな酒だ・・・気にするな」

そう、ハヤトは言う。
・・・しかし。
ビールジョッキ(中)を3杯、(大)を1杯。
これから一戦するには、明らかに飲みすぎではないのか?

「こうでもしないとな・・・」



数十人。
ハヤトが抱いた女の数だ。
店の女と、素人の女。
それらを全て合わせた数ではあるが。

・・・何故、ハヤトは酒を飲んで店に行くのか。
それがいったい、何を意味するのか。



「おれは・・・」
ハヤトが、ぽつりとつぶやいた。

「なんだ」
俺が言う。

「おれは、女には、恨みも、なにもない」

「・・・おれだってそうさ」


ハヤトの言いたいことは、少しだが、俺にもわかる。


ハヤトのサム(愚息)の形状は、まるでランスのようだ。
細く、長い。
深く突けば、女に痛がられる。
それは、店の女でも同じらしい。

ハヤトは、そういうものに、少なからず罪悪感を抱いてしまう。
すると、起つものも起たなくなってしまうのだ。
そういう罪悪感。
そういうものに打ち勝つため、ハヤトは酒を飲む。
酒で、罪悪感を薄めるのだ。


しかし。
そんなハヤトが、なぜ数十人の女と関係を持つことができたのか?

それは、奴の特技のおかげだ。

自身の舌で、相手の女性の恥部を舐めまわす技。
・・・そう。


クンニリングスだ。


このクンニの技術で、ハヤトは幾多の女を虜にしてきたのだ。


それと、ハヤトは女への話術にも長けている。
その気にさせるのがうまい。
こいつを見ていると、男は顔だけでなく
その他、むしろコミュニケーションのほうが大事なのではないかと。

・・・いや、別にハヤトの顔が悪いといいたいわけではない。
なにせ、俺のほうがはるかに不細工なのだから。
そういうことではなく。
・・・ハヤトよりイケメンは結構いたのだ。
それでもこいつは、そいつらよりモテていたのではないかと思う。

その状況を見て、おれはそのように思っただけだ。


ちなみに俺は、奴のクンニの技術のことを


(ペティグリー)または(チュッパチャップス)

と呼んでいる。
女を舐めることで、自身のマイナス部分を帳消しにし
さらにそれを補って、あまりある快楽を女にもたらすのだ。
それが奴のペティグリーである。


・・・話がそれたが。

ハヤトが、素面では店に行きづらい理由。

それは、おそらくはこういうことだろう。

酒を飲む。
するとやはり、幾分ではあるが、愚息の起ちは弱くなる。
そして、奴の罪悪感も薄れる。
そういう意味が、少なからずある。

気分も良くなる。
あまりに酔いすぎると、店にも迷惑だが
奴はそういう性格ではない。
むしろ、常に相手を気づかってしまうタイプだ。



だからこそ、わざわざ起ちを弱くしてまで
酒を飲むというリスクを背負っているのだろうと俺は思う。


「おまえは、どうなんだ」
ハヤトが訊く。

「何がだ」
俺は、聞き返す。

「おまえは、女を、モノか何かと勘違いしちゃあいないか」

ハヤトが言った。
俺を睨んでいる。
充血した眼だ。
その眼が、俺を睨んでいる。

「・・・・」

俺は、何も言えなかった。

ハヤトは、女を乱暴に扱うだの
女を、自分の思い通りに扱うだの
そういう表面的な意味で、おれにそう言ったのではないのだろう。

百戦錬磨のハヤトが言った台詞だ。
何かしらの意味が含まれているのかもしれない。
だから俺は、何も言えなかったのだ。


俺は、黙って酒を飲む。
ただのビールだ。
ジョッキの大を、2杯ほど。
「・・・いい飲みっぷりだな」
「ふふん」

さっきの会話は無かったかの様に
俺もハヤトも酒を飲んだ。
わざわざぶり返す気も無い。

楽しく酒を飲み、そのノリで店に行く。
今日は、そういう日でいい。
そういう考えに変わった。




・・・・・


店を出る。
時間は、まだそれほど遅くはない。
この時期にしては、暖かかった。


それは、気温だけの問題ではないのかもしれない。
・・・体が火照っている。

酒のせいだ。
生(大)を3杯。
結局、その量のビールを飲んだ。

ならば、ハヤトはどうか。
奴は、俺よりはるかに多い量の酒を飲んでいる。
あの時点から、2杯ほど多くビールを飲んだ。
しかし、足取りはふらついてはいない。
こいつにとってあの程度の酒は
たいしたことが無いのかもしれない。


裏町。
そう呼んでいる。
飲み街の裏とおりに、それはある。

ネオンの輝き。
見る人が見れば、それはナオンの輝きだろう。
ようするに、そういうことをするお店の数々だ。



今日はこの前よりもやっている店が多かった。
呼び込みの人も多い。


「ねぇねぇ、お兄さん」

一人の中年の男が話しかけてきた。

「ちょっと、遊んでいかない?」

俺は行こうとしたが、ハヤトが立ち止まった。
男はハヤトがノリ気になったのがわかったのか

「こういう子たちがいるんだけどさ」
そう言って奴に数枚の写真・・・カタログのようなものを見せていた。
俺の位置からは見えない。

「・・・どこまであるんですか」
ハヤトが聴く。

「1万円で、最後までできるよ」


・・・1万円。

風俗の相場を知っているものなら、この値段の意味がわかるだろう。
ソープの場合、入浴料がだいたい10000円前後。
総額は25000円〜35000円ぐらいになることが多い。
格安店と言われている店でも、結局は2万円ぐらいになる。



つまり。
その店は、まともなソープ等ではないということだ。

(・・・ポン引きではないのか?)

ポン引きとは、盛り場で親しげに声をかけてくる怪しい人物のことである。
そのまま店につれられ、大勢に金を搾り取られる。
つまりは、ぼったくりである。

最初、俺はそれを警戒して
あの男に対して無視を決めこもうとしたのだが
ハヤトがあっさりそれに乗ってしまったのだ。

「・・・少し、ほかのところも見てきます」
ハヤトはそう言って、俺のほうに戻ってきた。




・・・・



しばらく歩く。

「・・・どういうことだ」
「何がだ」

俺がいぶかしげに聞くと
ハヤトはあっさりと聞き返してきた。

「あれは、ポン引きという奴ではないのか」
心配にもなる。
今日はあまり大金は持っていないが
それでも、キャッシュカードや免許証は持っているのだ。


「安心しろ。このあたりには、俺は詳しいんだ」


・・・たしかに。
百戦錬磨のハヤトがそう言うのならば。



実は、ハヤトと一緒にこういう店に行くのは初めてなのだ。
このあたりの店のことも、本当は俺はあまり知らない。
もともと、奴が安い店を知っているというので
今日のことも決まったようなものだ。
どちらにしろ、俺は奴に任せるしかない。


もしかしたら。


さっきのところにも、安くてすむ理由があるのかもしれない。

ソープのような、マットプレイの場所も無く
時間も短く、ただ単に行為を行うだけなら。
・・・1万円は可能なのかもしれない。




「・・・パツ屋だ」


歩きながら、ハヤトがぼそりとつぶやく。
「パツ屋?」
「ああ。おれはそう、呼んでいる」


どうやら、さっきの店・・・いや、この辺りの店を指して言う言葉らしかった。
そういえば、明らかにソープとわかるような店はここには無い。


「・・・どういうことだ?」
俺はハヤトに訊いた。





「パツ屋だ」

「パツ屋ってなんだ」

「パツ屋はパツ屋だ。パツ屋なんだ」

「だから、そのパツ屋ってのは何なんだ」

「女とヤれる店だ」

「ソープではないのか」

「そうだ」

「何が違うというのだ」

「安い金で、女とヤル。ただ、それだけの店だ」



「それは・・・」


そこまで聞いて、俺は躊躇う。
・・・いいのだろうか?
これを訊いてしまっても。



「・・・違法ではないのか?」


「知らん」

ハヤトはむっつりと答える。


「知らんて何だ」

「そんなこと、おれは知らん」
強い口調で、ハヤトは言った。



「もし違法だったからといって、それがどうだというんだ」
ハヤトの言葉に対し、俺はこう答えた。

「・・・もし違法なら、おれは降りる」

「待て」

「待たぬ」

「待て!マジカナっ!」
ハヤトが声をあげた。

「おまえ、女とヤりたくはないのか。
本当に、ヤりたくは無いのか?
たった1万で女が抱けるのだぞ」


俺は答える。

「だったら、安全に女を抱けばいい」

わざわざ違法の危険性のある場所で女を抱く必要も無い。
少し金はかかろうと、ソープに行くほうがマシではないのか。



「安全のために女を抱くのではない」

「安全は必要だ」


言われたハヤトは、もどかしげに身をよじり、泣きそうな顔になった。

「・・・いいか、マジカナ。逮捕は結果だ。
 店に行き、逮捕されるとかされないとか、それはただの結果だ。
 捕まったとか、捕まらなかっただとか、何十回も店に行って捕まらなかっただの
 たまたまその場に抜き打ち調査が入っただの
 そういう結果のために店に行って、女を抱くわけじゃない」



「おまえの言うことはわからん」

「わかれ、マジカナ」

「わからん」

「ばか」

「おまえこそばかだ。店で捕まって、それでおまえは幸福か」

「・・・・・」



ハヤトは少し、何かを考え、うつむいているように見える。



「マジカナ・・・おれは、ゴミだよ。
 ゴミ以下の人間だ。女をヤっていなけりゃな。
 おれは、おれがどう生きたらいいのかなんて、まるでわからないがな、
 女とヤるクレイジーハヤトのことならわかる。」


「何がわかる」
俺は、ハヤトに訊く。


「いいか、おれは、女とヤるからおれなんだ。
 何があったっていい。幸福なときも、不幸なときも。
 いつだっておれは、女とヤるからおれなんだ。
 女とヤっているから、おれはクレイジーハヤトなんだ。
 女に乗らないハヤトはただのゴミだ」


そういう、わけのわからない会話をしたあげくに
ハヤトの熱気のようなものに押されて、おれは
店に行く決心をしたのである。



「行こう」
「行こう」

そういうことに、なった。







・・・・・・・





・・・2時間後。




俺たちは、また、さっきの店で飲んでいた。

一つ目の酒が、飲み終えたところである。
店員にバドワイザーを頼む。
ハヤトはもうすでにビールを2杯飲んでいる。





「・・・やはり」
ぼそりと、ハヤトが言った。

「やはりマジカナ・・・おまえは、モノが違う」

「・・・・・」
俺は黙って、ハヤトの言う事を聴いている。


「おれはな、どうしても、相手のことを気遣ってしまうんだよ」
「・・・・・」
「それがたとえ、店の女だとしてもな」
3杯目のビールを、ハヤトは飲んでいる。


「いや、むしろ、店の女ほどと言うべきかな・・・
素人ならば、時間を気にせずに出来るのだが
・・・プロの場合はそうはいかない」

「・・・・」
おれは、黙って飲んでいる。
飲みながら、ハヤトの言う事を聴いている。


「相手も仕事だという事を意識してしまうとな
申し訳ない気持ちというか、そういうものが
前面に押し出てしまうんだ。だからおれは、早く
より早く終わらせようと思ってしまうんだよ」

ハヤトはそういうと、自嘲気味に笑った。

「女とヤりたいから店に行くくせに
行ったら行ったで、思い切り楽しめないときてる。
・・・矛盾してるのさ。本当は、素人の女と
時間をかけてヤりまくりたいんだがね」

「・・・・・」


女の立場からしてみれば、ハヤトは最低な男だ。

彼女が居るときでも、当然のように浮気をする。
風俗にも行く。
そういう男だ。


しかし、そんな男がモテる理由。
ハヤトがモテる理由。
そういうものも、少なからずわかる。

こいつは、なんだかんだで女のことを考えている。
浮気癖はあるが、基本的には女の立場になって
ものを考えることが出来ると、そう俺は思っている。
女がして欲しい事、そういうものを
本能的に感じ取っているのではないだろうか?

そして、その通りに行動する。
・・・女がハヤトに夢中になる理由もわかる。
当然女は、ハヤトに、自分の他にも女がいることなど知るわけも無いが。


そして、ハヤトがぽつりとつぶやく。

「おまえは、女をモノとして見ているんだよ」
「なに!?」

俺は声を荒げた。

「聞け。別に、おまえを蔑んでいるわけではない。
むしろ、尊敬・・・・リスペクトしているのさ」

ハヤトは俺をなだめる様に言う。


「さっきも言ったとうり、俺は、店の女とヤるときに
色々と考えてしまうのさ。意味も無いことをな。
・・・しかし、お前は違う」


ハヤトは、おそらくさっきの店での出来事を言っているのだろう。

俺は55分、1万五千円コース。
奴は35分、1万円コース。
そのようなコースを選んだ。

そして・・・


「おれはな、マジカナ。1時間やそこらで
仕事と割り切った女と数回やるなんて事は
とてもではないが無理だ・・・無理なんだよ」

ハヤトは、ビールを一口飲み、こう続けた。

「おれと違って、お前は割り切って楽しめている。
そこを、素直におれは、リスペクトしてるのさ」




「ハヤト・・・」

俺は、手元のビールジョッキを見ながら、独り言のようにつぶやいた。

「嬉しいよ・・・」

無骨な、愛の告白をするように、俺は言った。

「・・・俺も、あんたには一目おいているのさ」

ハヤトは驚く。
「本当か?」
「ああ」



・・・本当だ。

俺は、別に、女の事に限らず
クレイジーハヤトという男に一目置いている。

今迄、わざわざ口に出したことは無かった。
今日が初めてだ。
・・・酒が。
今飲んでいるこの酒が。
俺の口を、軽くしたのだろうか。


「・・・照れるな」
「ふふん」

気分が良かった。
お互いを称え、認め合う。
それだけのことだが・・・

・・・気分が良かった。



「マジカナ、いいところを知っている。そこで飲み直そう」

そう言うと、ハヤトは俺の肩をたたき、席を立った。
俺も立ちあがる。
会計をすませ、外に出る。



夜の街を歩く。
寒くは無い。
体温が上がっているのがわかる。
店の女にも言われた。
そのときよりも、俺の体温は上がっているだろう。

足取りが、わずかにふらつく。
しかし、気分は良い。
ハヤトと街を歩きながら、俺は考える。



デザイン系の専門学校で、はじめて出来た友人・・・
それが、クレイジーハヤトであった。

俺たちは気が合った。
絵のことに関しても、女の事に関しても。


もしかしたら・・・

このクレイジーハヤトこそが、この日本でだだひとり
この俺の考え、想い、それを理解できる男なのかもしれない。

俺達は、同類なのだ。

趣味も違えば、生きてきた環境も違うこの男に対して
そういう直感めいたものを、俺は感じていた。
それは、もしかしたら、錯覚であるかもしれない。
この男は、こうあってほしいという、俺の錯覚なのかもしれない。

それでもいい。
現にこうして、俺達は今も二人でつるんでいる。
こいつとは、いつまでもこうした関係でいられたら・・・
そう、前を歩く男の背を見ながら、俺は思う。



風の中を、歩いている。








二人の雄が、歩いている。







(モドル)